お知らせ

2018.07.13活動報告

【西日本豪雨】薗小学校1年1組に、医師あり

逃げる途中でケガ

「先生、この足、ちょっと見てもらえます?」

背中に大きく "医師”と書かれたゼッケンをつけた稲葉基高医師(緊急合同支援チーム=Civic Force/A-PADジャパン/PWJ)に、小学生の男の子とそのお父さんが声をかけてきました。


ここは、200人ほどの避難者が身を寄せる岡山県倉敷市の薗小学校。男の子は豪雨の際、走って逃げる途中で右足の指を怪我してしまいましたが、避難後しばらく包帯をまいたままになっていました。少し膿んでしまった傷口を見ながら、稲葉医師が「もう絆創膏などははらなくていい。洗って清潔にして乾燥させてね」とアドバイスすると、少しホッとした表情を見せてくれました。

逃げる途中でケガ

診察を受けながら涙を流す人も

稲葉医師は、7月8日にチームのヘリやボートで同市真備町のまび記念病院に取り残されていた患者全員を救急搬送した後、市内の各避難所をまわり、特に医療支援を必要とする薗小学校で活動を開始。1年1組の教室に机と椅子を並べて体の不調を訴える人を診察したり、深部静脈血栓症(DVT)検診などを続けています。診察しながら「大変だったね」と声をかけると、涙を流しながら避難道中の恐怖を語り出す人もいます。

診察を受けながら涙を流す人も

避難所運営メンバーの一人として

「災害時に重要なのは、各避難所をまわる巡回診療だけでなく、一つの避難所に同じ医療従事者が常駐すること」と稲葉医師は言います。多くの人が自宅を失い、避難生活が長引くことが予想されるなか、いつでも相談できる医師がそばにいることは人々の安心感につながります。

また、避難者のプライベート空間が確保されていない薗小学校の体育館には、明日以降、パーテーションカーテン(間仕切り)が導入される予定で、稲葉医師は避難所運営会議などで避難者の配置などについてアドバイスを行う予定です。

避難所運営メンバーの一人として

佐賀大学高度救命救急センター長が合流

東日本大震災や熊本地震などこれまでの災害でDMAT(災害派遣医療チーム)の医師として医療支援にあたってきた稲葉は、今回の震災でいち早く被災現場へ入って医療支援の活動を始めたため、後から駆けつけた医療関係者に避難者の状況を伝えたり、他の避難所への応援を要請するなどコーディネーターの役割も果たしています。

なお、今日は佐賀大学高度救命救急センターの阪本雄一郎センター長(A-PADジャパン「空飛ぶ医師団」メンバー)が、稲葉医師と合流。特別なケアを必要とする在宅被災者への支援体制づくりや、医療付き避難所の運営など、今後のチームの医療支援の方向性について協議しました。

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